『モネロ(XMR)』の特徴から見た今後の将来性と価値を評価・採点

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基本情報 (2020年2月29日時点)
通貨略称XMR
通貨名称モネロ(MONERO)
発行枚数(上限)18,000,000枚(上限∞)
時価総額第14位
価格7,500円前後
過去最高価格61,000円前後
公式サイトhttps://web.getmonero.org/

リアルタイムチャート

モネロ(XMR)は2012年にリリースされたBytecoin(バイトコイン)をベースとしており、クリプトノートと呼ばれる技術を使っていることから匿名性の高さを強みとした仮想通貨です。

匿名性が高いことで、第三者から送金元、送金先が特定されないという特徴を持ち、ジーキャッシュ(Gcash)やダッシュ(Dash)などと合わせて匿名通貨とも呼ばれます。

2014年4月に誕生した比較的古い仮想通貨で、ビットコインよりも数倍の速度で取引処理を行えるといった性能面での優位性も併せ持ちます。

評価

総合評価

  ・将来性:4点/5点
  ・流動性:3点/5点
  ・格付け:3点/5点
  ・価格伸びしろ:4点/5点

特徴・将来性

<匿名性の担保>

モネロ(XMR)の大きな特徴として、匿名性が非常に高い点が挙げられます。
ビットコインなどはトランザクションを追うことができるため、どこに送金されたかを特定することは比較的容易ですが、モネロは以下の技術を組み合わせることによって追跡が不可能となり、匿名性を担保しています。

・リング署名
送金取引の際に、複数名で異なる公開鍵(データの暗号化技術)を使って署名することで(いわゆるフェイクを混ぜる)、複数名のうち誰が送金したのかが特定できなくなる技術です。
逆に言うと、複数名のうち誰か ということまでは特定できます。

・ステルスアドレス
モネロを送金する際に一度だけ有効なワンタイムのアドレスを利用し、送金する技術を指します。

送金アドレスが固定ではないため、次回取引する際にはまた新たなアドレスが生成されて送金されることになり、第三者の追跡が実質不可能になっています。
取引の履歴確認用のアドレスは固定となりますが、送金アドレスのように公開されることはありません。

<匿名通貨に対するリスク>

匿名性が高いと言うことは、マネーロンダリング(資金洗浄)に利用されやすいといった事情があります。

そのため、AML(アンチマネーロンダリング)の観点から昨今は各国が規制を強化しており、匿名性の高い仮想通貨は規制を受けやすいことから、それが価格に対するリスクとなりますので注意が必要です。
実際に国内取引所のコインチェックは、同様の匿名通貨であるDASHやZcashと合わせて2018年5月にMONEROの取り扱いを廃止しています。

ただし匿名通貨自体は需要が高いため、今後も需要は更に増し、それに合わせて価格も上昇していくだろうと言われています。

流動性

モネロ(XMR)は仮想通貨全体の中で30位前後の出来高となるため、出来高からみる相対的な価値は比較的低いと言えるでしょう。

バイナンスやビットフィネックス等、海外の取引所では多く取り扱われているものの、残念ながら国内ではまだ取り扱っている取引所はありません。

銘柄24H取引高(2020/2/29現在)ランク
ビットコイン(BTC)約 4.5兆円前後出来高 第2位
モネロ(XMR)約 156億円前後出来高 第29位

格付け

「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の格付け評価

米国の大手格付け機関「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の評価において、モネロ(XMR)は評価対象の仮想通貨全体の中で「リスク/リワード」がB-ランク、「テクノロジー/アドプション」がD+ランク、総合評価でC+ランクとそれなりの評価となっています。(総合評価Aランクは未だ存在しません)

出典:Weiss Rating社 格付け

価格の推移と伸びしろ

対ビットコインにおいて、モネロ(XMR)のこれまでの価格変動は下記のチャートのようなものとなっています。

モネロ(XMR)はビットコイン建てで見た際にも元々値動きが激しい面がありましたが、2018年4月に付けた1XMR = 0.03BTCをピークにずるずるとサポートラインを割りながら下落を続け、一時はその5分の1にあたる1XMR = 0.006BTCあたりまで下げてしまいました。

しかし、2018年初の仮想通貨バブル崩壊後に十分の一以上の下落を起こしているアルトコインが多い中、下落率としては相対的に見ると決して高すぎると言うことはありません。
一旦底を打った可能性があるため、今後の回復が期待できます。

monero-btc-chart
出典:CoinGecko.com

これまでモネロ(XMR)コインはビットコイン建てで大きなレジスタンス/サポートラインを2017年以降で複数形成しており、この価格が今後売買を判断する上での重要なタイミングとなります。

  • 1XMR = 0.024BTC
  • 1XMR = 0.012BTC
  • 1XMR = 0.007BTC

<価格推移>

日付BTC建てXMR価格円建てXMR価格
2014年12月0.0011BTC45円前後
2016年9月0.022BTC1,400円前後
2017年3月0.022BTC2,600円前後
2017年8月0.031BTC10,000円前後
2017年11月0.011BTC15,000円前後
2018月1日0.034BTC61,000円前後
2020年2月0.008BTC7,500円前後

<SATIS GROUP(サティス・グループ)による価格予想>

ICO(新規仮想通貨発行による資金調達)のコンサルティングを実施しているSATIS GROUP(サティス・グループ)は、2018年に主要な仮想通貨の価格についての予測を10年先まで発表しています。
主要な仮想通貨が軒並み大きく下落するだろうと予想されている中、モネロ(XMR)は10年後には1XMR = 39,584ドル(400万超)になるだろうと大胆に予想しています。

出典:SATIS Group

まとめ

モネロ(XMR)は匿名性とそれを担保するための技術が非常に高く、その需要から将来性が期待できる仮想通貨です。

ただし、マネーロンダリングに用いられる懸念から、各国の規制をダイレクトに受ける可能性がある点は大きなリスクと言えるでしょう。

需要と規制のはざまで、いかに流動性を上げて価値を維持していくかが求められますが、匿名通貨としての価値を確立した際には価格面でも大きな高騰を期待できるでしょう。

モネロを購入できる取引所

モネロ(XMR)は現在国内での取り扱いがないため、以下の海外取引所で購入できます。
・バイナンス(Binance)

コインチェック

<コインチェック>
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bitbank

<ビットバンク>
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<DMMビットコイン >
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