基本情報 | (2020年3月1日時点) |
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通貨略称 | TRX |
通貨名称 | トロン(TRON) |
発行枚数(上限) | 100,000,000,000枚(上限66,000,000,000) |
時価総額 | 第17位 |
価格 | 1.8円前後 |
過去最高価格 | 26円前後 |
公式サイト | https://tron.network |
リアルタイムチャート
トロン(TRX)は、2017年にジャスティン・サン氏がCEOとなっているシンガポールの「TRON財団」によって開発、リリースされ、主にデジタルコンテンツ、エンターテイメント業界で活用されることを目的とした仮想通貨です。
TRON財団はシンガポールの企業規制当局(ACRA)に公式に承認されて設立された団体であるため、その点が信頼性の高さを裏付けています。
トロンはコンテンツクリエイター向けのブロックチェーンをベースとしたプラットフォームの名称であり、TRXが通貨単位となります。
2017年8月にBinance取引所にて行われたトロン(TRX)のICO(仮想通貨の新規発行による資金調達)の際には、300,000,000TRXが1分足らずで完売となるほどの人気を誇っていました。
当初はイーサリアム(ETH)のブロックチェーン上に作られたトークンでしたが、2018年に独自のブロックチェーンに移行しています。
評価
総合評価: ・将来性:3点 / 5点 ・流動性:4点 / 5点 ・格付け:4点 / 5点 ・価格伸びしろ:4点 / 5点
特徴・将来性
<クリエイターとユーザを直接つなぐプラットフォーム>
トロンの本来の目的は、トロンのプラットフォームにおけるブロックチェーンを用いて、個人のクリエイターが自身の音楽、映像、画像などのデジタルコンテンツを自由に発信し、所有できる仕組みを作ることです。
クリエイターは自身のコンテンツを発信、提供することによってTRXトークンを報酬として獲得することができます。
例えば動画配信の場合、これまでのYoutubeなどの仲介サービスを介することなく直接的に視聴者と投稿者を繋ぎ、投稿者は広告料ではなく報酬としてTRXトークンを直接視聴者から受け取ることが可能となる といったサービスを目指しています。
<スキャム疑惑>
実は、トロンのホワイトペーパーには他の仮想通貨のホワイトペーパーから一部盗作した記述があるとして、スキャム(詐欺)ではないかと疑われることもありました。
トロン財団CEOのジャスティン・サン氏は、オリジナル(中国語版)のホワイトペーパーに対するボランティアの翻訳ミスだと反論しましたが、疑惑は晴れず、その信用力を大きく落とす結果となりました。
しかしトロンは、2億人を超えるユーザーを持つ動画配信サービスであるBaofengとの提携や、 1000万人以上の会員を有する自転車シェアリングサービスのObikeとの提携など、いくつもの企業との提携を実際に行っており、 実社会でのトロン(TRX)の実用化にも成功していることから、徐々にその評価を上げてきています。
流動性
流動性は、どのくらい取引が活発に行われているか、市場価値として安定しているかを示す指標になります。
通貨の価値を評価するうえで、流動性は非常に重要な要素となります。流動性が高いほど、通貨として安定的で価値も高く、逆に低ければ通貨としての価値が低いといえます。
流動性が低いと通貨としての価値も安定せず、価値が安定しなければ通貨としての信頼性も生まれません。
ただ、流動性が低いとボラティリティも非常に高くなるため、スキャルピングやデイトレードなど短期的に売買して利益を上げる際には魅力的な投資対象となる側面もあります。
トロン(TRX)は仮想通貨全体の中でトップ10に入る出来高となるため、出来高からみる相対的な価値は非常に高いと言えるでしょう。
ただし、バイナンスやビットレックス等、海外の取引所では多く取り扱われているものの、残念ながら国内ではまだ取り扱っている取引所はありません。
銘柄 | 24H取引高(2020/3/1現在) | ランク |
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ビットコイン(BTC) | 約 4兆円前後 | 出来高 第2位 |
トロン(TRX) | 約 1,800億円前後 | 出来高 第9位 |
格付け
「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の格付け評価
米国の大手格付け機関「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の評価を見ていきます。同社は1971年に創業した独立系の格付機関で、高い中立性を保った信頼性の高い組織で、仮想通貨の格付けを以下の4つの指標を用いて毎年公表しています。
- リスク (Risk Index)
- リワード (Reward Index)
- テクノロジー (Technology Index)
- アドプション (Adoption Index)(普及)
トロン(TRX)はこの格付けにおいて評価対象の仮想通貨全体の中で「リスク/リワード」がC+ランク、「テクノロジー/アドプション」がD+ランク、総合評価でC+ランクとそれなりの評価となっています。(総合評価Aランクは未だ存在しません)
仮想通貨評価機関「DPRating」の格付け評価
次に、仮想通貨専門の格付け機関である「DPRating」の格付けです。
この組織は独自の評価軸でAaa(最高)〜D(最低)のランクで格付けを行なっており、2020年の評価によると、トロン(TRX)は「A」ランクと非常に高い評価を受けています。
出典:DPRating
価格の推移と伸びしろ
対ビットコインにおいて、トロン(TRX)のこれまでの価格変動は下記のチャートのようなものとなっています。
トロン(TRX)はビットコイン建てにおいて、2018年1月にその前月の1TRON= 0.0000002BTCから1TRON= 0.000013BTCにまで突如急騰し、1ヶ月の間に日本円で100倍ほどの高騰を見せています。
その後仮想通貨バブルが弾けたあとはサポートラインを切り下げながら下落を続け、現状では1TRON= 0.000002BTC程度の低い水準で推移しています。
現状の仮想通貨市場のドミナンスをみると、ビットコインの上昇がなければ、その他アルトコインの上昇は期待できず、ビットコインの変動を無視したアルトコインの単独上げは非常に難しいと考えます。
これまでトロン(TRX)はビットコイン建てで大きなレジスタンス/サポートラインを2017年以降で複数形成しており、この価格が売買を判断する上での重要なタイミングとなります。
- 1TRX = 0.0000073BTC 付近
- 1TRX = 0.0000030BTC 付近
- 1TRX = 0.0000020BTC 付近
<価格推移>
日付 | BTC建てTRX価格 | 円建てTRX価格 |
---|---|---|
2017年12月 | 0.0000002BTC | 0.25円前後 |
2018年1月 | 0.000013BTC | 25円前後 |
2018年3月 | 0.0000035BTC | 3円前後 |
2018年5月 | 0.000010BTC | 8円前後 |
2018年11月 | 0.000003BTC | 1.5円前後 |
2019年1月 | 0.000008BTC | 3円前後 |
2020年2月 | 0.000002BTC | 1.8円前後 |
まとめ
当初トロンはスキャムとして疑われることもありましたが、多くの企業提携やTRXの実用化の成功によって着々と実績を積み上げています。
今後もロードマップに沿って順調に開発が進み、デジタルコンテンツ業界での更なるサービス拡大が進むことでの成長が今後も期待できます。
また、中国版Amazonと呼ばれるアリババ社との提携も噂されていますので、本当に実現すればその価値は飛躍的に向上するでしょう。
ただし、ホワイトペーパーの盗作疑惑や創業者によるTRXの投げ売り疑惑など、真偽が不明なまの晴れていない疑惑も存在するため、そのようなリスクも考慮する必要があるでしょう。
トロンを購入できる取引所
トロン(TRX)は現在国内での取り扱いがないため、以下の海外取引所で購入できます。
・バイナンス(Binance)
トロンは国内取引所への上場へ向けて動き出しています。トロンの時価総額も仮想通貨の中では上位であるため、国内の取引所で購入できるようになる日も近いかもしれません。
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