基本情報 | (2020年2月23日時点) |
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通貨略称 | XTZ |
通貨名称 | テゾス(Tezos) |
発行枚数(上限) | 700,000,000枚(上限∞) |
時価総額 | 第10位 |
価格 | 370円前後 |
過去最高価格 | 430円前後 |
公式サイト | https://tezos.com/ |
リアルタイムチャート
テゾス(Tezos)は2017年7月から始まったICOにて250億円以上もの資金調達に成功した仮想通貨です。分散型アプリケーション(dApps)のプラットフォームを指し、通貨単位はXTZとなります。
2020年に入って驚異的に価値を伸ばし、一気に時価総額トップ10まで上昇してきた大注目の仮想通貨です。
テゾスはイーサリアムの特徴でもあるスマートコントラクト機能を導入しているためしばしばイーサリアムと比較されますが、テゾスは独自の仕組みにてイーサリアムや他の仮想通貨の弱点を補っており、仮想通貨で一般的な「ハードフォーク」と呼ばれるアップデートを必要としないところに大きな特徴があります。
評価
総合評価: ・将来性:4点/5点 ・流動性:3点/5点 ・格付け:4点/5点 ・価格伸びしろ:4点/5点
特徴・将来性
<ハードフォーク不要>
これまで仮想通貨は課題に対する大きなアップデートが必要になるとハードフォークによってそれを解決してきましたが、テゾスはハードフォークを必要としない点に大きな特徴があります。
例えばビットコインはスケーラビリティの改善を目的にハードフォークが実施されて「ビットコインキャッシュ(BCH)」が誕生したり、そのビットコインキャッシュがさらにハードフォークを実施して「ビットコインSV」と「ビットコインABC」に分裂したりといった経緯があります。
イーサリアムについても同様に「The DAO事件」と呼ばれるハッキング被害をキッカケにハードフォークが実施され、イーサリアムから「イーサリアムクラシック(ETC)」が分裂して誕生しています。
このようにシステムの大型アップデートが必要な場面になると一般的にハードフォークが用いられてブロックチェーンの分裂が繰り返されてきましたが、オリジナルから分裂して別の仮想通貨が新たに誕生すると、オリジナルの価値が安定せずに価格が毀損するリスクがあります。
しかし、テゾスは「ネットワーク」、「トランザクション」、「コンセンサス」の3つのプロトコルをそれぞれ分けて独立させることで、アップデートを実施してもブロックチェーンの分裂を防ぎ、互換性を持たせることに成功しています。
<PoS(LPoS)方式の採用>
テゾスはコンセンサスアルゴリズムにPoS(Proof of Stake)を採用しています。
ビットコインの採用するPoW(Proof of Work)方式は、コンピュータの処理能力に依存したマイニング方式ですが、PoSは通貨の保有量、保有期間に応じてマイニングの権利が与えられ、新規発行通貨を獲得できる方式です。
テゾスは厳密には「LPoS(Liquid Proof of Stake)」という方式になりますが、これは保有量に応じて自身が持つ投票権を他者に代理委任(Delegated)して間接的に報酬を得ることができる仕組みで、委任者を8000まで認めている分、一般的なDPoSと比較してさらに参入障壁が低いといった特徴があります。
<スマートコントラクトの証明機能を実装>
テゾス(Tezos)はもともとギリシャ語で「スマートコントラクト」を意味しており、イーサリアムと同様にスマートコントラクトと呼ばれる「契約の自動化」の仕組みを採用していますが、テゾスはこの技術をさらに向上させるために「フォーマル・ベリフィケーション(Formal Verifivation)」という技術を搭載しています。
これはスマートコントラクトで実行された処理、契約を独自の理論に基づき数学的視点から検証し、その契約が正しいことを証明するシステムで、より安全にスマートコントラクトを利用することが可能となります。
<ICO参加者による集団訴訟>
ICOによって多額の資金の調達に成功したテゾスですが、その後にICOの資金を管理していた財団の代表と共同創始者である夫妻の間で対立が起こりました。
それによりプラットフォームの開発が大幅に遅延したことで、配布が予定されていたXTZ(テゾス)が配布されない事態が発生したため、ICOに参加した投資家たちからの怒りを買って集団訴訟を起こされてしまった過去があります。
しかし訴訟の結果、2018年に支払い請求が正式に却下される形で終結し、ストップしていたテゾスのプラットフォームの開発もようやく再開されるようになりました。
現在では開発体制が整うと同時に様々な企業や研究機関との提携も進んでおり、時価総額もついにトップ10入りしていることからも非常に将来性が有望視されています。
流動性
テゾス(XTZ)は仮想通貨全体の中で22位前後の出来高となるため、出来高からみる相対的な価値はそれほど高いとは言えません。
バイナンスやCoinbase等、海外の取引所では多く取り扱われているものの、残念ながら国内ではまだ取り扱っている取引所はありません。
銘柄 | 24H取引高(2020/2/23現在) | ランク |
---|---|---|
ビットコイン(BTC) | 約 4兆円前後 | 出来高 第2位 |
テゾス(XTZ) | 約 330億円前後 | 出来高 第22位 |
格付け
「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の格付け評価
米国の大手格付け機関「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の評価において、テゾス(XTZ)は評価対象の仮想通貨全体の中で「リスク/リワード」がB-ランク、「テクノロジー/アドプション」がC+ランク、総合評価でB-ランクと高く評価されています。(総合評価Aランクは未だ存在しません)
仮想通貨評価機関「DPRating」の格付け評価
次に、仮想通貨専門の格付け機関である「DPRating」の格付けです。
この組織は独自の評価軸でAaa(最高)〜D(最低)のランクで格付けを行なっており、2020年の評価によると、テゾス(XTZ)は「B」ランクの高い評価を受けています。
出典:DPRating
価格の推移と伸びしろ
対ビットコインにおいて、テゾス(XTZ)のこれまでの価格推移は下記のチャートのようなものとなっています。
テゾス(XTZ)は、ビットコイン建てで見た際に非常に高いパフォーマンスを上げており、仮想通貨市場が低迷していた2018年以降においても、ビットコイン建てにおける価格は高水準を維持していました。
メジャーアルトコインでさえ2018年1月のバブル以降に十分の一以下にまで価値を下げていたものが多かった中で、このパフォーマンスは非常に素晴らしいと言えます。
2019年の後半以降にはさらに価格が浮上し始め、2020年2月時点では対ビットコインで2019年後半の4倍近くまで高騰し、仮想通貨全体の中で時価総額TOP10まで一気に昇り詰めてきました。
ただし、既にかなり高い水準にまで時価総額が達してしまっており、今後対ビットコインにおいては1XTZ=0.0005BTCあたりを上限に伸びづらくなると予想されます。
そのため、テゾスの単独上げは一旦落ち着き、今後はビットコイン、仮想通貨市場全体の回復と足並みを揃えて緩やかに上昇していくのではないかと考えられます。
<価格推移>
日付 | BTC建てXTZ価格 | 円建てXTZ価格 |
---|---|---|
2018年7月 | 0.00045BTC | 320円前後 |
2018年12月 | 0.0001BTC | 40円前後 |
2019年4月 | 0.00025BTC | 160円前後 |
2019年11月 | 0.0001BTC | 90円前後 |
2020年2月 | 0.00037BTC | 400円前後 |
まとめ
テゾス(XTZ)はICO参加者による訴訟問題に発展した過去がありながらも、その後体制を整えて堅調に開発を進め、その独自性を武器に急速にその価値が認められた次世代の仮想通貨です。
その勢いは止まらず、ついに時価総額トップ10にまで昇り詰めてきました。
一方、時価総額に比べて流動性が高いとは言えないため、今後は国内も含めた多くの取引所での取り扱いを促進し、具体的にビジネスでの実用化が進めば価格としても更なる飛躍を期待できるでしょう。
テゾスを購入できる取引所
テゾス(XTZ)は現在国内での取り扱いがないため、以下の海外取引所で購入できます。
・Bitfinex(ビットフィネックス)
・HitBTC
ただしすでに時価総額も上位にランキングされ、その将来性の高さから今後国内取引所での取り扱いが開始される可能性も十分にあるでしょう。
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<ビットバンク>
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<DMMビットコイン >
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