基本情報 | (2020年2月20日時点) |
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通貨略称 | ETC |
通貨名称 | イーサリアムクラシック(ETC) |
発行枚数(上限) | 約116,000,000枚(上限230,000,000枚) |
時価総額 | 第18位前後 |
価格 | 1,000円前後 |
過去最高価格 | 4,900円前後 |
公式サイト | https://ethereumclassic.org |
リアルタイムチャート
イーサリアムクラシック(ETC)は2016年7月にイーサリアム(ETH)からハードフォークによって分裂して誕生した仮想通貨です。
当時イーサリアム上のプロジェクトとして設立された自律型の投資ファンドである「DAO(Decentralized Autonomous Organization)」がイーサリアムが採用しているスマートコントラクトの脆弱性を突かれてハッキング被害に遭い、大量のイーサリアム(ETH)の流出を発生させてしまったことが誕生のキッカケとなっています。
これは「The DAO事件」と呼ばれ、約360万ETH(当時で約55億円相当)の巨額な損失を生んだ大きな事件となりました。
この流出事件がキッカケとなっているため、イーサリアムクラシック(ETC)はイーサリアムと比べてよりセキュリティを強化した通貨として開発されています。
評価
総合評価: ・将来性:3点/5点 ・流動性:4点/5点 ・格付け:3点/5点 ・価格伸びしろ:3点/5点
特徴・将来性
<イーサリアム(ETH)との関連性と独自性>
イーサリアムをベースとしたハードフォークによって誕生した仮想通貨であるため、基本的な設計仕様、機能性はイーサリアムと同様です。
そのため、イーサリアムの特徴であるスマートコントラクト(自動契約)や、処理の高速化を実現するサイドチェーンの仕組みを受け継いでおり、基本性能と拡張性は非常に高いと言えます。
また、イーサリアムクラシックはイーサリアムとの差別化を図り、独自性を持つために「IoT(Internet of Things)」分野での利用促進を目指しています。
IoTはあらゆるモノがインターネット経由で通信することを意味します。
インターネットはもともとパソコンやサーバー等のコンピュータ同士を接続して通信させるものでしたが、さらにスマホやカメラなどのガジェットやデジタル家電などの様々なモノをインターネットに接続してコミュニケーションすることで、あらゆるデータを相互利用して利便性を高めようとする仕組みです。
イーサリアムクラシックはこの分野において、スマートコントラクトによる自動契約の技術やイーサリアムより優れているセキュリティを強みとして活用していくことを目指しています。
また、イーサリアム(ETH)が中央集権的な仮想通貨であるのに対し、イーサリアムクラシック(ETC)は有志によって開発、運営されているため、非中央集権的であると言えます。
非中央集権は仮想通貨の特徴でもありますが、イーサリアムクラシックの運営は有志によって賄われているため、オリジナルのイーサリアムのように組織力を用いた開発、運営能力は発揮できず、スピード感や技術力に欠ける面もあります。
実際に、イーサリアムクラシックには複数の異なる開発チームが存在しますが、そのうちの一つ(ETCDEV)が2018年12月に活動を停止するなどの事態にも陥っており、今後は一刻も早いイーサリアムクラシックの開発前進による価値向上と、実用化に向けた取り組みが必要になるでしょう。
流動性
流動性は、どのくらい取引が活発に行われているか、市場価値として安定しているかを示す指標になります。
通貨の価値を評価するうえで、流動性は非常に重要な要素となります。流動性が高いほど、通貨として安定的で価値も高く、逆に低ければ通貨としての価値が低いといえます。
流動性が低いと通貨としての価値も安定せず、価値が安定しなければ通貨としての信頼性も生まれません。
ただ、流動性が低いとボラティリティも非常に高くなるため、スキャルピングやデイトレードなど短期的に売買して利益を上げる際には魅力的な投資対象となる側面もあります。
イーサリアムクラシック(ETC)は仮想通貨全体の中で第9位前後の出来高のため、出来高からみる相対的な価値は非常に高いと言えるでしょう。
また、国内海外共に取り扱っている取引所も多く、国内ではコインチェック、bitFlyer、DMM bitcoin等での取り扱いがあります。
銘柄 | 24H取引高(2020/2/20現在) | ランク |
---|---|---|
ビットコイン(BTC) | 約 6兆円前後 | 出来高 第2位 |
イーサリアムクラシック | 約2,300億円前後 | 出来高 第9位 |
格付け
「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の格付け評価
米国の大手格付け機関「Weiss Ratings(ワイスレーティングス)社」の評価においては、A〜Eの評価レンジの中で、Cランクと評価されていますので、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
北京情報センター(CCID)の格付け評価
中国のシンクタンクである北京情報センター(CCID)は、35種類の仮想通貨を対象とした格付けにおいて、イーサリアムクラシック(ETC)を第20位と評価しました。
中華コインにそれなりにバイアスがかかった評価なので他の機関と比較して信頼性は薄いかもしれませんが、こちらも平均的な評価と言えるでしょう。
価格の推移と伸びしろ
対ビットコインにおいて、イーサリアムクラシック(ETC)のこれまでの価格変動は下記のチャートのようなものとなっています。
イーサリアムクラシック(ETC)は、ビットコイン建てで見た際に2017年6月をピークに下落に次ぐ下落を続け、一時期はピーク時の18分の1程度(1ETC=0.0005BTC)まで落ち込みましたが、現在は1ETC=0.001BTC程度まで徐々に回復してきました。
これまでイーサリアム クラシック(ETC)はビットコイン建てで大きなレジスタンス/サポートラインを2017年以降で複数形成しており、この価格が売買を判断する上での重要なタイミングとなります。
1ETC = 0.005BTC付近
1ETC = 0.003BTC付近
1ETC = 0.0014BTC付近
<価格推移>
日付 | BTC建てETC価格 | 円建てETC価格 |
---|---|---|
2016年12月 | 0.001BTC | 93円前後 |
2017年6月 | 0.009BTC | 2,600円前後 |
2017年11月 | 0.0014BTC | 1,100円前後 |
2018年1月 | 0.003BTC | 4,800円前後 |
2018年6月 | 0.0019BTC | 1,400円前後 |
2019年8月1 | 0.0005BTC | 600円前後 |
2020年2月 | 0.001BTC | 1,000円前後 |
まとめ
イーサリアムクラシック(ETC)はイーサリアム(ETH)をプラットフォームとしていることによる基本性能、拡張性の高さを持ちながら、IOT分野への利用促進を目指すという独自性を打ち出して開発が進められています。
一方、有志による開発、運営であることから、オリジナルのイーサリアムと比べて開発のスピード感と技術力に懸念が残るのも事実です。
IOTは今後益々伸びていく分野であることは間違いないため、今後この分野での採用と普及が実現すればイーサリアムクラシックとしての独自の地位を確立することができ、通貨の価値向上としても大きく期待できるでしょう。
イーサリアムクラシックを購入できる取引所
イーサリアムクラシック(ETC)は以下の国内取引所で購入できます。
・コインチェック(Coincheck)
・DMM Bitcoin
使いやすさではコインチェックが一歩リードしていますが、全て無料で口座開設できるので、一通り利用してみて気に入った取引所に絞って取引するか、多く保有する場合はリスク分散のために複数の取引所に分けて保管することをオススメします。
<コインチェック>
まずは無料で口座開設
<ビットバンク>
まずは無料で口座開設
<DMMビットコイン >
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