大手優良企業、年収1,000万円を誰でも狙える職種とは
やりたい仕事はありますか?
この記事をご覧になっている方がすでに仕事にしたいことを明確に持っているのであれば、迷わずそれを仕事にすることをオススメします。
これからの長い人生の中で多くの時間を費やす仕事は、多少収入が低くても、ハードワークであっても、楽しいことが何より大事だと思うからです。
しかし、少なくとも私にはやりたいことが何もありませんでした。
大学の卒業まであと1年に迫ったとき、「さぁ就活を始めよう」と思ってはみたものの、一切やりたいことがないのです。
しかし漠然と、『サラリーマンとして年収1,000万は稼ぎたい』『大企業、有名企業に入りたい』という淡い想いだけは抱いていました。
そして今は大手銀行員として、30代半ばで年収1,300万円をサラリーマンで稼げるようになりました。
私は決して特別優秀な人間ではありません。
学生時代はロクに勉強もせず、中堅の私立大学をなんとなく卒業しただけのごく一般的な人間です。
貴方が就活、転職活動を始めていて、もし昔の私と同じように何もやりたいことがないものの、「年収1,000万円稼ぎたい」、「大企業に入りたい」といった漠然たる想いがあるのであれば、高学歴じゃなくても、特別な技術、経験がなくても、コネがなくても、就職、転職のやり方によってはその道が開けるということを私の経験に基づいてお伝えしたいと思います。
最初に選択すべき会社、業界
新卒にしても、第二新卒にしても、経験値、実績がなければ本質的な優劣が付けられないため、他者と同じ土俵に立つと「学歴」「雰囲気」「容姿」「コミュニケーション力」なんかでだいたい判断されます。
私自身も今は多くの新卒、第二新卒の方を面接するたび感じていますが、資格や学生時代に頑張ったことなどは、面接官も誰も現場の仕事で生かせるなんて考えていないため、ただの話のネタ程度です。
これらの要素がうまくハマって勝ち上がっていける人はいいですが、ハマらない人は大抵どこにいってもハマらないので、焦って望まない中小企業やブラック企業で手を打つか、就職浪人を繰り返したりします。
当時の私もロクに自己分析もせず、自分の価値を見誤って就活の際に激戦区の人気企業や有名企業ばかりを手当たり次第に応募し、撃沈を繰り返していました。
そうやって何ヶ月も無駄にしながら焦りばかりが募り、それでも何とかして「大手企業に行きたい!」という願望だけは叶えたいと滑り込んだのが最初に就職した会社でした(ちなみに私は一度だけ転職しています)。
自分の大学の専攻とは全く関係のない、ただ「一部上場企業」という触れ込みだけで就職した会社でしたが、この「なんとなく選んだ会社・業界」が今ではやりたい事がなかった自分にとっては最良の選択だったのではないかと15年近く経った今では感じています。
それが「SIer(システムインテグレーター)」です。
当時新卒で入社した会社が、東証一部上場企業で5,000人規模の社員数をほこる大手のSIerでした。
貴方が何もやりたいことがなく、学歴も技術もないが、高収入を得て、大企業、有名企業に入りたいと思うのであれば、SIerは選択肢として大いにそれを実現する可能性のある職種です。
SIerが将来の収入と選択の幅を広げる
SIerとは「システムインテグレーター」を指します。
「システムインテグレーター」をウィキペディアで調べると以下のような説明文が出てきます。(一部抜粋)
情報システムの構築において、IT戦略の立案から設計、開発、運用・保守・管理までを一括請負する情報通信企業。
Wikipedia
SIerは会社によって強みや守備範囲などが異なりますが、基本的には他社のITにおける課題を解決したり、ITを用いて企業のメリットになるようなサービスを提案したり、ITに関する案件全般を設計から開発、運用まで一貫してお任せくださいというのが本来のスタイルです。
クライアント会社がITを使って解決したい課題や要望はさまざまです。
・ITを活用して業務効率化を図りたい
・ITを活用して経費削減したい
・今抱えているシステムの面倒をみて欲しい etc…
それら企業の要望に応じて、トータル的にIT技術でサポートすることがSIerのミッションになります。
では、なぜSIerが「高収入」「大企業・有名企業」を目指すのに最適なのかをご紹介します。
<門戸が広い>
SIerは数人、数十人規模の中小企業から、数千人規模の大企業まで数多くの会社が存在します。
そして現状ではその需要の高さから大量に人材を募集しており、学生時分の専攻や経験などほとんどの企業では全く気にしません。貴方が法学部だろうが、経済学部だろうが、心理学部だろうが、仏教学部だろうが、一切関係ないのです。
私自身もゴリゴリの文系で、入社する前は理系で数学が得意でなければSIerとしての仕事はもちろん、プログラミングなど無理だろうと思っていましたが、全く関係ありませんでした。そもそも入社したときは同期の半分が文系でした。
理系の同期の中でも学生時代にプログラミング経験を持った人はほとんどいません。
そんな状態なので、最初から会社は貴方と言う人材をイチから育てるつもりで採用するのです。それは中小企業であっても大企業であっても同じスタンスです
。
SIerは需要と流動性が高いため、大量に人材を募集する必要があります。ですので、学歴や経験などでフィルタすると必要な人数を確保できないため、大企業であっても門戸を広くして「やる気のある人 (≒ポテンシャルのある人)」であるかという基準で採用します。
今でこそ色々と事情が見えてきましたが、そういう背景で当時高学歴でもなく、理系でもなく、これといった特徴のなかった私が、「やる気だけはあります!」と勢いだけで入社できたのが東証一部上場企業で社員数5,000人の規模を誇るSIerの会社でした。
ですので、貴方がこれまでどんな学校でどんな勉強をしてきたか、どんな仕事を経験してきたかを気にする必要はありません。
さすがに30後半になってくるとイチからこの業界に入るのは厳しいですが、30代前半くらいまでであれば、未経験であってもSIerで働けるチャンスは多くあります。
<企業インフラとしてのIT>
現代社会において、ITは会社を運営するうえでも欠かすことはできません。パソコンを使っていない会社は無いと言っても過言では無いですよね。
ITを活用することで自社のサービスを広く、深く展開できたり、業務効率化によって大きなコスト削減効果を生み出すこともできます。それだけITは会社のインフラとして重要な役割を担っています。
何を言いたいかというと、それだけ重要な企業インフラであることから、IT企業以外の大手企業、有名企業でも必ずと言っていいほど自社の組織としてIT部門が存在しているということです。
SIerとして経験を積むことで、あらゆる有名企業の社内SEとして、その会社の正社員として採用される道があります。
どの会社も取り扱っているサービスは違うものの、社内情報システムや顧客向けのオンラインシステムを保有しているという点では大した違いはありません。
SIerとしてどの業界で経験を積んでこようと、転職先では前職でどの業界で働いてきたかよりも、どんな技術分野(オープン系?Web系?汎用系?インフラ?など)を経験してきたかの方が圧倒的に大事なのです。
<需要が高い>
現代はIT社会のため、SIerは非常に需要が高い職種です。それなりの経験を積んでいればどこにいっても食べていけます。
転職サイトでもIT技術者の募集は常に何千件と掲載されているため、どのくらい需要が高い業界なのか、新卒で就職活動をされている方は一度転職サイトを見てみることをお勧めします。
ITの現場は需要が高い割に常に人手不足のため、それなりにでも優秀な人材は争奪戦になり、提示される年収も比例して大きくなります。
企業や募集分野によって振れ幅が大きいのも特徴で、400万〜1,500万などさまざまです。
IT企業以外の社内SEであれば大手、有名企業でも正社員待遇なので、うまく自分の経験値と企業のニーズがマッチすれば高年収を狙えます。
<将来の幅が広がる>
SIerはいわゆるITの総合商社です。
机に向かってゴリゴリとプログラミングだけを行うわけではありません。そういう人たちは「プログラマー」と呼びます。
SIerが育てるのはプログラマーではなく「SE(システムエンジニア)」です。SEはクライアントの要望・課題を聞いて要件をまとめ、プロジェクトを計画し、どうシステムに落とし込むかを具体的に設計し、その設計書をもとに開発し、開発したものをテストし、リリース(ローンチ)を行い、リリースしたあとの保守運用までこなす。そのすべてをミッションとするのがSEの役割です。
さらに言うと、PM(プロジェクトマネージャー)/PL(プロジェクトリーダ)としてSEの経験値が必要です。
ここが非常に重要です。
将来の幅を広げるのであれば、「プログラマー」になってはいけません。
なぜなら大手有名企業の社内SEはあくまで「SE」なので、プログラマーを募集しません。社内SEは会社のITを総合的に支える人材であることが必要なため、上記にあげた一連の経験値と実績は中途採用で入る以上は必ず必要となります。
「プログラマー」が必要であれば社内で抱える必要はなく、外注すればいいだけだからです。
そのため、大手有名企業に入り、正社員となって高収入を得たいと考えるならば、SIerの会社をステップとして「SE」として経験と実績を積めばそれも可能となります。
また、ITの仕事は必ずしも会社に所属しなければ出来ない仕事ではありません。
フリーランスとして活動している技術者がたくさんいるため、将来サラリーマンが嫌になったらフリーとして生計を立てる道もあります。
フリーランスになれば地方にいようが海外にいようが、どこにいても仕事ができるため、しっかりとした技術を磨けばハワイや離島で生活しながらパソコン一つで生活することも可能なのです。
フリーの場合は逆に「プログラミング」の技術をとことん磨く方が高収入が得やすくなると言えます。
<SIerで目指すべき技術分野トップ3は以下の記事をご覧ください>
SE、ITエンジニアとして需要が高く稼げる技術分野とは SIer(システムインテグレータ)などでITエンジニアとして生きていくことを決めた、もしくは就職、転職先としてSIerを検討している方の多くが最初に決めなけれ[…]
可能な限り大手を選ぶ
ただしSIre企業を検討するうえで、ひとつ注意点があります。
それはSIerの中でもできるだけ規模の大きな大手に入社すべきだということです。
その理由は、大手企業はクライアントの一次請け(直接クライアントから案件を受注すること)となる可能性が高く、受注する案件の種類が豊富だからです。
通常、規模の大きなプロジェクトになるほど、一次請け企業は二次請け企業、三次請け企業に受注した案件の一部を切り出して下請けに出します。二次請け、三次請けが請け負う作業は、大抵の場合で人海戦術が必要なプログラミングやテスト工程です。
しかしSEに必要な能力はプロジェクトを一貫して遂行できる総合力です。
IBMやNTTデータなどの超有名企業でなくても、規模が大きく間口が広いSIerは多くありますので、入社を考えるなら規模の大きな会社を選択するのがベターと言えます。
<大手企業の他のメリットについては、こちらの関連記事をご覧ください>
大手とベンチャーどっちがいいの? あなたが現在新卒での就職活動、または転職活動を行なっているのであれば、さまざまな企業の情報を就活サイトや雑誌で収集し、自分にはどこが合っているかを色々な角度から検討しているかと思[…]
年収1,000万円への道
上記でお伝えしてきたように、SIerとしてさまざまなプロジェクトで経験を積むことで学生時代には到底入社することが出来なかった大手、有名企業でも、転職によって社内SEとして正社員となることも可能です。
しかも、それはこれまでどの業界で経験してきたかではなく、社内SEとして必要な最低限のスキル、経験さえあれば業界問わず様々な企業への転職が可能となります。
大手の社内SEは正社員待遇で給与水準が高いため、年収1,000万円を狙うことも難しく無いのです。
社内SEだけでなく、IT関連企業の中でもSEの需要は非常に高いため、より条件、待遇の良いIT企業に転職していくことで1,000万円に到達することも十分可能です。
私が新卒で入社した会社はSIerの大手でしたが、リーダークラスまで出世したものの年収は600万円程度でした。
SIerに8年程度在籍したあと30歳前後で大手銀行に社内SEとして転職したタイミングで年収1,000万を達成し、その後仕事をこなすことで自然と出世した今では年収1,300万円に到達することができました。
学歴や、コネや、さしたる売りがない人が、新卒での就職活動や転職で大手有名企業へ入社したり高年収を望むことは非常に厳しいです。
しかし、入社する会社、業界を間違えなければ、経験を積んだのちに人生を巻き返すことは十分可能です。
仕事や人生に何を求めるかは人によって異なりますが、高年収の実現と大手有名企業への入社に人生の価値を見出すことができるのであれば、ひとつの事例として本記事を参考にしていただければ幸いです。
<未経験でもOKな、IT特化型の転職おすすめサイト/エージェントのまとめ記事はコチラ>
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IT業界を生き抜くために
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